今年8月上旬にかけて、最先端のAI(人工知能)モデルを巡る米中間の対立が新たな局面を迎えた。強力なAIの出力を利用して小型モデルを学習させる「モデル蒸留」を巡り、中国企業による技術の無断抽出を非難する米国と、不正利用を否定する中国との間で…
AI「雇用喪失論」の真相、7月データが示す「協働の現実」と「採用再開への舵切り」
2025年末から吹き荒れた人員削減の嵐を経て、AIによる雇用の喪失という悲観論が市場を覆っていた。だが、7月下旬に相次いで公表されたデータや主要企業の動きは、そうした予測とは異なる労働市場の実態を浮き彫りにした。米グーグルは今年7月、自社…
米技術圏に迫る中国製オープンソースAIの波、高価格・規制リスクへの自衛策として広がる採用
7月中旬、中国・上海市で開催された世界人工知能大会(WAIC)において、同国の主要AI企業が米国の最先端モデルに肉薄する最新システムを相次ぎ発表した。北京を拠点とする月之暗面(ムーンショットAI)は新型モデル「Kimi K3」を公開し、主…
米国製AI半導体の対中迂回輸出を遮断、NVIDIAがアジア顧客半減 管理された依存の深層
米政府が中国向けAI半導体の輸出を条件付きで認める一方で、第三国を経由した不正流出(迂回輸出)を防ぐための規制や審査が厳格化している。米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)がアジアで顧客審査を強化し、購入可能リストを半減させたことが分か…
ジョブズ氏の「熱核戦争」再び、アップル対オープンAI訴訟にみる「ポストスマホ」の覇権争い
米アップルは今年7月、対話型AI「Chat(チャット)GPT」を運営する米オープンAIを相手取り、営業秘密の不正流用で提訴した。米連邦地裁への申し立てから2カ月が経過し、今回の法廷闘争が持つ本質的な意味が浮かび上がってきた。それは単なる情…
マイクロソフトが断行した「選択と集中」、ゲーム部門再編の背景とAI投資シフトの深層
米マイクロソフトは7月初旬、大規模な人員削減とゲーム部門「Xbox」の再編を発表した。従業員の約2.1%に当たる約4800人の削減を進め、Xbox部門の全従業員の2割に及ぶ3200人を削減対象とした。傘下にある複数のゲーム開発スタジオの売…
沸騰するAI需要が招く「メモリー危機」、スマホ・ゲーム機を直撃する供給制約と安保のジレンマ
半導体メモリーの供給不足による、消費者向け電子機器の価格上昇が本格化している。米アップルが6月下旬、パソコン「Mac」やタブレット型端末「iPad」の約2〜3割の値上げに踏み切ったことで、業界には衝撃が走った。これまで強力な買い手であった…
アップル製品値上げ「不可避」の構図、AI需要に伴うメモリー高騰と大容量化のコスト圧力
米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は6月中旬、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで製品値上げの方針を明かした。そのわずか1週間後の6月25日、アップルは実際にパソコン「Mac」やタブレット端末「i…
AIデータセンター建設に「物理的壁」 巨額資金を積み増すも電力確保や部材調達が難航
6月上旬、世界の巨大テック企業による人工知能(AI)インフラへの巨額投資計画が相次いで明らかになった。米グーグルの親会社アルファベットは、データセンター建設向けに847億5000万ドルの増資計画を発表した。ソフトバンクグループ(SBG)も…
時価総額1兆ドルに達したメモリー大手、複数年契約への移行で価格の安定化図る
主要半導体メモリー大手の時価総額が、相次いで1兆ドル(約157兆円)の大台に乗った。5月下旬、米マイクロン・テクノロジーや韓国SKハイニックスが、韓国サムスン電子に続き、それぞれこの節目を突破した。株価急騰から約3カ月が経過した現在、投資…