6月に入って,米国の企業向けソフトウエア業界に異変が起こっている。米PeopleSoftと米J.D. Edwardsとの買収合意に端を発する,PeopleSoft社と米Oracleの買収攻防戦である。争いはますます激化し,今や,株主,州政府,ユーザー・グループをも巻き込んだ大騒動になっている。 これには何か特別な背景があるのだろうか,今後どのように展開していくのだろうか。これまでの経緯を振り返りながら,少し探ってみよう。
アーカイブ 6月 2003
長いものに巻かれた?!)!)米Microsoftと電撃和解した米AOL Time Warnerの真意
ERP関連企業の買収について大きく報じられた先週だったが,筆者としてはその前の週の5月29日に報じられた米AOL Time Warnerと米Microsoft訴訟の電撃和解の方が大いに気になっている。世界中をあれほどまでに騒がせたブラウザ訴訟があっさりと終わってしまうからだ。米Netscape Communications社買収には100億ドルが投じられたと言われるが,AOL Time Warner社は今回,7億5000万ドルをMicrosoft社から受け取るだけでIEに鞍替えする。いったい何があったのだろうか?