米首都ワシントンで今、テクノロジー企業間のパワーバランスに地殻変動が起きている。主役は、AI革命の旗手、米エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)だ。7月下旬、同氏がトランプ政権内で絶大な影響力を発揮し、長…
グーグル系ウェイモが事業加速、テスラの追随でロボタクシー覇権争いは新局面へ 完全自動運転の実用化レース、米テック大手が火花
7月中旬、米国の自動運転業界が立て続けに大きな動きを見せた。米アルファベット傘下の米ウェイモがテキサス州オースティンでサービス提供地域を2倍以上に拡大したことを皮切りに、配車サービス大手の米ウーバーテクノロジーズが電気自動車(EV)メーカ…
米、対中半導体戦略の転換 エヌビディアCEOが描く「次の一手」とその深層 禁輸措置の解除が示す新局面、技術覇権争いの行方は
7月中旬、米国の対中半導体戦略の転換点となり得る2つの動きが相次いだ。一つは、米政権が米エヌビディア(NVIDIA)製のAIチップ「H20」の対中輸出禁止を事実上撤回したこと。そしてもう一つは、その直後にエヌビディアのジェンスン・フアンC…
トランプ政権、ペンシルベニア州にAI一大拠点構想 総額900億ドル規模、国家戦略で中国に対抗 豊富なエネルギーで先端技術を誘致、「鉄の街」から転換
ドナルド・トランプ米大統領は先月中旬、米東部ペンシルベニア州にAIの一大開発拠点を構築するため、IT・エネルギー分野の民間企業から総額900億ドル(約13兆4000億円)超の大規模投資が行われると発表した。AI開発競争で中国に対する優位性…
NVIDIA、対中AIチップ販売再開 電撃合意の裏にCEOの直談判と米中双方の思惑 フアン氏の説得が奏功、半導体規制緩和で巨大市場へ復帰
7月中旬、米国の対中半導体戦略を揺るがすニュースが世界を駆け巡った。米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)が、トランプ米政権から高性能AIチップ「H20」の中国向け販売を再開する許可の確約を得たと発表したのだ。今年4月に米商務省がH20…
米IT大手決算、「iPhone需要」と「クラウド成長」に潜む死角 アップル・アマゾンは増収増益も、市場はAI戦略や競争激化に懸念
先月31日に発表された米IT大手、アップルとアマゾン・ドット・コムの4~6月期決算は、両社そろって市場予想を上回る増収増益となった。しかし、その内容を詳しく見ると評価は単純ではない。アップルは関税前の駆け込み需要という一時的な要因に支えら…
米IT大手、AI投資で収益拡大 マイクロソフトとメタ、そろって大幅増収増益 クラウドと広告、本業が巨額支出を支える構図くっきり
米マイクロソフトと米メタが7月30日に発表した2025年4~6月期決算は、そろって市場予想を上回る大幅な増収増益となった。両社に共通するのは、人工知能(AI)への巨額投資が収益拡大に直結する好循環だ。マイクロソフトはクラウド事業、メタは主…
xAIの「Grok 4」、回答にマスク氏の見解を色濃く反映する傾向 中立性に新たな火種 「左派的偏向」の修正が裏目、創業者への“忖度”という根源的な問題に
米起業家イーロン・マスク氏が率いるAI新興企業、米xAI(エックスエーアイ)が今月10日に公開した最新の対話型AI「Grok(グロック)4」が、物議を醸す質問に対し、マスク氏個人の見解を検索・参照して回答を生成する挙動が明らかになった。A…
米政府、中国製AIの「思想的偏向」を“極秘”調査 共産党見解に同調と結論 検閲強化も確認、結果公表で警鐘も
米政府が中国製AIの“極秘”調査に乗り出していることが分かった。AIが中国共産党の公式見解に沿うよう思想的な偏向(バイアス)がかけられているかを調べている。米政府は初期段階の結論として、中国製AIは政府のプロパガンダに沿った回答を生成する…
アップルCOO交代の深層、「安定」と「変革」で描く次世代への布石 ナンバー2退任の裏側、サプライチェーンとデザインの行方
巨大IT企業の米アップルが今月8日に発表したCOO(最高執行責任者)の交代は、単なる経営幹部の刷新ではなく、ティム・クックCEO(最高経営責任者)体制の重要な転換点である。地政学的リスクが広がる世界で勝ち残るための、次世代への布石と分析で…