3月31日の早朝、米シリコンバレーのアップル本社「アップルパーク」に、半世紀の節目を祝う鐘が響いた。
創業50周年を翌日に控えたこの日、ティム・クックCEO(最高経営責任者)が鳴らしたナスダック市場のオープニングベルは、iPhoneメーカーが迎えた「AI第一主義」への転換点を象徴している。
「5年のリード」をふいにした空白の正体
アップルはこれまで、音声アシスタント「Siri(シリ)」の進化において、競合他社にリードを許してきた。
シリは2011年に大きな期待とともに登場したものの、その後、スティーブ・ジョブズ氏の直感的な製品ビジョンを失ったことで、機能の拡大が停滞したといわれている。
アップルが2010年に買収した開発元、シリ社の共同創業者であるダグ・キットラウス氏らによれば、当初におけるビジョンは「知ること」と「行うこと」を統合し、外部企業も巻き込む壮大なエコシステム(経済圏)だった(米CNBCの記事)。

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