米IT(情報技術)大手のマイクロソフトとメタ・プラットフォームズが4月30日に相次いで発表した1~3月期決算は、両社ともに市場予想を上回る大幅な増益だった。マイクロソフトはAI(人工知能)とクラウドサービス、メタは主力のデジタル広告事業がそれぞれ市場の懸念材料を跳ね返す好調さを見せ、事業の底堅さを示した形だ。好決算と堅調な見通しを受け、両社の株価は時間外取引で上昇した。
MS、AI・クラウド需要がけん引
マイクロソフト(MS)の2025会計年度第3四半期(25年1~3月期)決算は、売上高が、前年同期比13%増の700億6600万ドル(約10兆円)、純利益は18%増の258億2400万ドル(1株当たり3.46ドル)で、アナリスト予想(3.22ドル)を上回った。9四半期連続の増収増益で、7四半期連続の2桁増収、8四半期連続の2桁増益を確保した。
業績をけん引したのは、AIの基盤技術としても注目されるクラウドサービスだ。全体の4割弱を占める主力「インテリジェント・クラウド」部門は、前年同期比21%増の267億5100万ドルだった。AI事業の中核を担うクラウド基盤「Azure(アジュール)」などの売上高は33%増と、2024年10~12月期の31%増を上回り、力強い成長が続いていることを示した。
Azureの増収率の16ポイント分はAIサービスの需要によるものだった。この貢献度は前四半期で13ポイント、2024年7~9月期で12ポイント、2024年4~6月期で8ポイント、2024年1~3月期で7ポイント、2023年10~12月期で6ポイントと、四半期ごとに増加している。
同社株は、クラウド事業の成長鈍化懸念やAI分野への巨額の設備投資負担に対する懸念から、過去3回の決算発表後に下落していた。しかし今回の好決算に加え、続く第4四半期(4~6月期)の業績見通し(売上高737億ドル)も市場予想を上回ったことで、投資家の安心感を誘った形だ。

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