米アマゾン(Amazon.com)が3月中旬に「1時間・3時間配送」の本格導入を発表して約3カ月。全米規模で展開されるこの高速配送網は、同社による長年の物流改革の集大成である。従来の「当日配送の標準化」から一歩踏み込んだ今回の新施策によって、米アマゾンは特定カテゴリーでの購買頻度引き上げと、顧客の囲い込みをねらう。
「One Grocery」による物流網の統合
アマゾンの超高速配送を支える基盤となるのが、物流組織の抜本的な再編である。同社は26年1月、独立組織であった「食料品物流部門(AGL)」を、「世界運営部門(Worldwide Operations)」に統合した。この「One Grocery(一つの食料品事業)」構想のもと、生鮮食品を家電や日用品と同じ高度な自動化物流網で扱う体制へと移行している。
具体的には、顧客居住地近くに配置した「当日配送拠点(Same-Day Delivery Site)」が、注文処理から発送までをわずか15分で完了させる高効率なハブとして機能する。この再編により、生鮮食品と生活雑貨を組み合わせた注文に対しても、単一拠点から短いリードタイムで出荷できるようにした。
配送迅速化の背景には、2026年に予定する約2000億ドル(約32兆円:以下、1ドル=159.67円換算)の巨額AI投資がある。資金は、サーバー拡充のほか、物流の根幹を支える予測アルゴリズムの高度化にも振り向ける。予測AIによる在庫配置アルゴリズムとは、顧客が注文を確定する前に需要を予測し、商品を最寄りの拠点へ事前に送り届ける仕組みだ。こうして受注後の物理的な移動距離を最小限に抑えることによって、1時間以内という配送時間を実現している。

本記事は、流通・小売業界 ニュースサイト「ダイヤモンド・チェーンストアオンライン」向けに弊社が執筆した記事「配送スピード向上でウォルマートに対抗! 米アマゾンが仕掛ける「1時間・3時間配送」」の一部です。全文は、ダイヤモンド・チェーンストアオンラインのサイトにてお読みください。
