米首都ワシントンで今、テクノロジー企業間のパワーバランスに地殻変動が起きている。主役は、AI革命の旗手、米エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)だ。7月下旬、同氏がトランプ政権内で絶大な影響力を発揮し、長…
米、対中半導体戦略の転換 エヌビディアCEOが描く「次の一手」とその深層 禁輸措置の解除が示す新局面、技術覇権争いの行方は
7月中旬、米国の対中半導体戦略の転換点となり得る2つの動きが相次いだ。一つは、米政権が米エヌビディア(NVIDIA)製のAIチップ「H20」の対中輸出禁止を事実上撤回したこと。そしてもう一つは、その直後にエヌビディアのジェンスン・フアンC…
トランプ政権、ペンシルベニア州にAI一大拠点構想 総額900億ドル規模、国家戦略で中国に対抗 豊富なエネルギーで先端技術を誘致、「鉄の街」から転換
ドナルド・トランプ米大統領は先月中旬、米東部ペンシルベニア州にAIの一大開発拠点を構築するため、IT・エネルギー分野の民間企業から総額900億ドル(約13兆4000億円)超の大規模投資が行われると発表した。AI開発競争で中国に対する優位性…
米政府、中国製AIの「思想的偏向」を“極秘”調査 共産党見解に同調と結論 検閲強化も確認、結果公表で警鐘も
米政府が中国製AIの“極秘”調査に乗り出していることが分かった。AIが中国共産党の公式見解に沿うよう思想的な偏向(バイアス)がかけられているかを調べている。米政府は初期段階の結論として、中国製AIは政府のプロパガンダに沿った回答を生成する…
SHEIN・Temuに猶予期間、米中関税引き下げもデミニミス復活なく根本解決には至らず
米中両政府が2025年5月に発表した追加関税の一時的な引き下げ合意は、中国発の電子商取引(EC)大手「SHEIN(シーイン)」と「Temu(テム)」に、事業戦略を調整するための束の間の猶予を与えた。関税率が大幅に引き下げられたことで、両社…
ファーウェイ、NVIDIA対抗の新AI半導体「Ascend 910D」 米国の対中規制下で自給目指す
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が、AI(人工知能)向け半導体の最新・最高性能モデル「昇騰(Ascend)910D」を開発し、近くテストを開始することが分かった。米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)のハイエンド製品に対抗し、…
台湾、ファーウェイとSMICを輸出規制リストに追加―米国と歩調、先端技術の流出阻止へ 米中の技術覇権争い激化、半導体供給網に新たな火種か
台湾当局は6月中旬、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)と中国半導体ファウンドリー(受託製造)最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)を、事実上の禁輸対象となる輸出管理リストに追加した。
米国のAI半導体輸出規制、中国の国産化を加速させる皮肉 巨大な「保護市場」を生む結果に ファーウェイ軸に供給網構築急ぐも、製造能力に壁
米政府が安全保障を理由に強化する先端AI半導体の対中輸出規制が、中国のAI開発に打撃を与えている。しかしその一方で、中国内に外国勢が参入できない巨大な「保護市場」を生み出すという皮肉な状況も招いている。
TSMC魏哲家氏が語った「米国対中関税の影響」「AI需要」「米国投資の課題」 半導体ファウンドリー世界最大手、過去最高の収益見込むも米工場に懸念
半導体ファウンドリー(受託製造)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は2025年6月上旬に年次株主総会を開き、経営トップの魏哲家氏が、米国の対中関税の影響やAI向け半導体の需要、米国への大型投資などについて見解を表明した。魏氏は、「関税の直接的な影響は限定的」とし、「AI需要は引き続き旺盛で、過去最高の収益を見込む」と自信を示した。
中国テック大手2社、米AIチップ規制に対抗策 備蓄・効率化・国産化で対応 テンセント・バイドゥが戦略公表、AI競争力維持へ「フルスタック」重視
米国の対中半導体輸出規制が強化される中、中国のテクノロジー大手、騰訊控股(テンセント)と百度(バイドゥ)が、AI開発競争で生き残るための具体的な対応策を進めている。