2026年5月に米アマゾン(Amazon.com)が矢継ぎ早に打ち出した2つの施策は、リアルとデジタルの両面で購買行動を再定義しようとする同社の方向性を示している。具体的には、注文から30分以内に商品を届ける超高速配送サービス「アマゾン・ナウ(Amazon Now)」の全米拡大と、自律型AI(人工知能)を活用した購買アシスタント「アレクサ・フォー・ショッピング(Alexa for Shopping)」の本格展開である。発表から約4カ月が経過した現在、これらの施策が小売業界の構造にどのような影響を与えているのかと米アマゾンのねらいに迫る。
物理的距離を極限まで縮める「30分配送」
アマゾンが全米の主要都市を中心に展開を広げるアマゾン・ナウは、生鮮食品や日用品、家電製品など数千品目を30分以内で届けるサービスである。同社は従来の「当日配送」から一歩踏み込み、「30分以内の配達」を新たな配送時間の標準に据えようとしている。
この配送速度を支えるのが、顧客の居住エリアに近接して配置されたマイクロ・フルフィルメント・センター(MFC)と呼ばれる小規模な都市型配送拠点である。その規模は約460~930平方メートルと従来の郊外型大規模拠点に比べて非常にコンパクトで、住宅街の身近な場所に分散して設置されている。この拠点では少人数のスタッフが効率的にピッキングを行い、注文を受けてから最短15分で出荷準備を完了する仕組みが構築されている。
このサービス展開の背景には、同社が26年1月に実施した食料品物流部門の統合がある。生鮮品と日用品を同一の自動化物流網で一括して処理する「ワン・グロサリー」構想の実現により、異なるカテゴリーの混載注文でも、単一の拠点から短いリードタイムで出荷できる体制が整った。

本記事は、流通・小売業界 ニュースサイト「ダイヤモンド・チェーンストアオンライン」向けに弊社が執筆した記事「米アマゾンが仕掛ける「30分配送」と「自律型AI」がもたらす未来」の一部です。全文は、ダイヤモンド・チェーンストアオンラインのサイトにてお読みください。
