2026年1月中旬、米国と台湾が合意した包括的貿易協定は、世界の半導体供給網を根底から揺さぶる転換点となった。
この合意に基づき、ファウンドリー(半導体受託製造)世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は米南西部アリゾナ州での事業を大幅に拡張し、最終的に計12拠点の工場(ファブ)を稼働させる計画だ。
発表から約1カ月が経過した現在、この決定がもたらす地政学的な意味について、改めて市場の関心が高まっている。
2500億米ドルの投資と引き換えの「関税15%」
今回の拡張計画は、トランプ米政権との間で交わされた大規模なディール(取引)の一環である。台湾側が2500億米ドル(約39兆円)の対米投資と、さらに2500億米ドルの信用保証を確約した。
これに対し、米国は台湾製品への関税率を20%から15%へと引き下げる。この「15%」という数字は、以前から浮上していた関税引き下げ交渉の最終到達点といえる(米商務省の発表資料)。

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