動画共有サイトYouTube(ユーチューブ)は2025年4月23日に設立から20年を迎えた。個人が日常を記録した短い動画投稿から始まったサービスは、今や音楽、ニュース、エンターテインメントなどあらゆるコンテンツを網羅する世界的なメディア巨大企業へと進化。2025年には収益で米ウォルト・ディズニーのメディア事業をも上回り、世界最大のメディア企業になる見通しだ。ユーチューブが独立企業であれば、その企業価値は最大5500億ドル(約80兆円)と試算され、親会社アルファベットの重要事業となっている一方、激しい競争や独占禁止法(反トラスト法)のリスクという大きな課題も抱える。
オンライン動画の新時代築く
ユーチューブの歴史は2005年4月23日、共同創業者のジョード・カリム氏がサンディエゴ動物園で撮影したわずか18秒の動画「Me at the Zoo」を投稿したことから始まった。誰もが気軽に動画を共有できるプラットフォームとして誕生したが、翌2006年に16億5000万ドル(当時の為替レートで約2000億円)で米グーグルに買収されると、その様相を一変させる。
プロのミュージックビデオから個人の日常記録(Vlog)、ニュース解説、教育コンテンツ、ポッドキャストまで、あらゆる動画が集まる巨大プラットフォームへと変貌を遂げた。単なる動画置き場ではなく、視聴文化そのものを変え、情報流通やエンターテインメントのあり方を変革し、オンライン動画の新時代を築いた。
驚異的な規模と影響力
設立から20年、ユーチューブの影響力は驚異的な規模に達している。米CNBCによれば、米調査会社のモフェットネイサンソンは、もしユーチューブが独立企業だった場合の価値を4750億ドルから5500億ドルの間と試算。これは多くの伝統的なメディア企業や大手企業をはるかに上回る規模だ。

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