米グーグルの持ち株会社である米アルファベットの2025年1~3月期決算は、純利益が前年同期比46%増の345億4000万ドル(約4兆9500億円)で、過去最高を更新した。売上高も12%増の902億3400万ドル(約12兆9400億円)と市場予想を上回り、7四半期連続の2桁増収、8四半期連続の増収増益を達成した。
インターネットの巨人である同社は、世界的な経済の混乱や貿易摩擦への懸念が高まる中、AI(人工知能)分野に記録的な投資(1~3月期の設備投資額は過去最高の172億ドル)を続けながらも、その収益力が底堅いことを示した。この力強い決算を受け、アルファベットの株価は決算発表日の時間外取引で約5%上昇した。
主力広告・クラウド堅調、サブスクも好調維持
事業別に見ると、主力のインターネット広告事業の売上高は、前年同期比8%増の668億8500万ドルとなり、8四半期連続の増収を達成した。内訳は、検索連動型広告が10%増の507億200万ドル、動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」の広告も10%増の89億2700万ドルとそれぞれ堅調だった。ただし、広告事業全体の増収率は前四半期の11%から鈍化した。グーグル広告ネットワークは2%減の72億5600万ドルだった。
また、「YouTube Premium」などのサブスクリプション(定額課金)やデバイス等を含むその他サービスは19%増の103億7900万ドルと好調な伸びを示した。これらを含めたグーグル・サービス全体の売上高は10%増の772億6400万ドルだった。
AI需要を背景に成長が期待されるクラウドコンピューティング事業の売上高は、前年同期比28%増の122億6000万ドルと過去最高を更新し、4四半期連続で100億ドルを超えた。クラウド部門の営業利益も2.4倍の21億7700万ドルと過去最高を記録し、前四半期に続き20億ドルを超える黒字を確保した。同事業は2023年1~3月期に初めて黒字化した。

本記事は、日本ビジネスプレス社のサイト「JBpress(日本ビジネスプレス)」向けに弊社が執筆した記事「アルファベット決算、AI投資・混乱下でも過去最高益 関税影響には不透明感も 好決算も市場の懸念払拭には至らず、業績見通し示さず」の一部です。全文は、JBpress(日本ビジネスプレス)のサイトにてお読みください。