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米高裁がアップルの請求容認、アプリ決済現状維持

2021年12月10日

人気ゲーム「フォートナイト」の開発元と米アップルが争っている反トラスト法(独占禁止法)訴訟で、米連邦控訴裁判所(高裁)は12月8日、アップルが求めていたアプリ決済ルール見直し命令の一時停止請求を認める判断を下した。これによりアップルは今後数年間、アプリストア「App Store」に大きな変更を加えることなく、従来通り収益の大きい同事業を運営できるとみられる。

アップル「裁判所が認めてくれたことに感謝する」

フォートナイトの開発元である米エピックゲームズがアップルのアプリストア「App Store」による市場独占の認定を求めたこの裁判では、連邦地裁のイボンヌ・ゴンサレス・ロジャーズ判事が2021年9月の一審判決で、アップルが開発者に義務付けている規約の多くを容認した。アップルは自社の決済システムを介して開発者から15~30%の課金手数料を徴収しているが、判事はこのビジネスモデルも認めた。

一方、地裁判事は「アプリ開発者が利用者をアプリ外の決済システムに誘導すること」をアップルが禁止している行為はカリフォルニア州の不当競争法(UCL)に違反するとし、21年12月9日までに米国全土で撤廃するよう命じた。

これに対し、アップルは「12月9日に命令を実施すれば、消費者とプラットフォーム全体に意図しない影響が及ぶ恐れがある。アップルと消費者に回復不可能な損害をもたらす」と主張。上級審で裁判が続く間、命令を一時停止するよう地裁に求めていた。21年11月に地裁がこれを退けたことで、同社は米連邦第9巡回区控訴裁判所に一時停止を請求し直していた。

米ウォール・ストリート・ジャーナルや米CNBCによると、控訴裁は今回の12月8日付文書で「アップルは少なくとも9月の地裁判決について重大な疑問があることを証明した」との見解を示し、請求を認めた。アップルは声明で「裁判所が命令停止を認めてくれたことに感謝する。アプリストアの変更によってプライバシーとセキュリティーに関する新たなリスクが生じることを懸念している」と述べた。エピック側のコメントは得られていないという。

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JBpress(日本ビジネスプレス)

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